浅草浅草寺で煙を被る人々
浅草浅草寺で煙を被る人々を見たことはありませんか? あれは「常香炉(じょうこうろ)」と呼ばれるものです。
神社仏閣で煙を身体に浴びている人を見たことありますよね。その謎を説明します。
浅草のランドマーク・浅草寺に行くと、本堂の前に沢山の人だかりを発見できます。
気になって人混みに近付くと、一瞬にして目がくらむほどの「煙」に覆われます。
モクモクと宙に舞い上がる煙の周囲には、自分の身体の方へ煙を手でかき集めようとする人々が目につきます。
この白い煙はどのように生まれているのでしょうか。
そして人々はなぜ煙を自分の身体に向けてかけるのでしょうか。
浅草寺の常香炉(じょうこうろ)
噂の煙は「常香炉」という大きな陶器から発生したもの。観光客は常香炉を目掛けて押し寄せます。この香炉に供えられた線香から巨大な煙が立ち上がるのです。肝心の線香は、香炉の横に設置された販売所で購入できます。よく見てください。線香の束には仏教を象徴する「卍(まんじ)」の印が入っていますね。
戦国時代末期(約400年前)に中国から伝わった「香炉(こうろ)」は、参拝者の身体を清めるために利用する仏具の一つです。長い時を経るうちに「香炉の煙を体の悪いところにかけると治りが良くなる」という言い伝えが広まりました。そのような経緯があり、今ではこのように参拝者が香炉の周りに集まるようになりました。
何と!!「体の悪いところを良くする=頭を良くする、賢くなる」という言い伝えがあるのです。
ぜひ浅草寺を訪れた際には、常香炉の煙を体にかけみてはいかがでしょうか?